エコが叫ばれてかなり年数が経ちました。そして今では、「エコであらずんば、商品(サービス)にあらず」という感もあります。
というわけで、大手や中堅の飲食店チェーンでは、箸を使い捨ての割り箸から洗って何度でも使えるプラスチック製の箸にシフトしています。
これが曲者で、とても使いづらいのですね。写真は日高屋の箸(箸入れ)ですが、食べ物によっては滑るのですよ。唐揚げなどの油が表面に付いているようなものは。
かなり昔ですが、学校給食で使う「先割れスプーン」が問題になったときがありました。たしか、あのスプーンで食べると犬食いになるという批判が続出した記憶があります。とは言うものの、「突き刺して食べる」ことと「すくって食べる」という二通りに使えるという利便性?で国内の学校給食では普及したようです。
あの「先割れスプーン」ほどではありませんが、このプラスチック製の箸は使いづらいですね。私は、なるべく割り箸を持参して飲食店に入るようにしています。そうそう、この割り箸がよく批判されますが、エコの観点から本当に反エコなのでしょうか?
林業において、成長過程で過密となった森林に対して、本数を減らすために抜き切りする間伐は、健全で活力ある森林を育成するための重要な作業です。この作業において生ずる「間伐材」から作る割り箸は、これこそエコであると私は考えています。仮に間伐材をそのまま廃棄するとしても、余計なエネルギーが必要となるので、割り箸に加工するエネルギーは問題にならないと思います。
間伐材の有効利用としての割り箸は、わざわざ割り箸用に伐採するわけではありません。これをエコと呼ばずして何をエコと呼ぶのでしょうか。おそらく、「使い捨て=反エコ」という短絡的な考え方が支持されたのでしょう。
また、セブン-イレブンで渡される割り箸のように、竹製の割り箸も良いと思います。竹は切っても切ってもどんどん生えてくるからです。
そもそも、日本の植生は、「切っても切っても木が生える」という植生なのです。もちろん、大規模な自然破壊は別ですが。それに、割り箸を燃えるゴミとして出せば、助燃材ともなるので、その点でも問題ないと思います。
というわけで、割り箸が悪人扱いなのは、いかがなものかと常々思っている私なのでした。